「happy conceptual」 杉山知子 + 藤本由紀夫(和歌山県立近代美術館)

http://www.bijyutu.wakayama-c.ed.jp/exhibition/fujimoto.htm

今月初めに行った展覧会へふたたび。
11日の藤本さんの講演会で、この展覧会についても語られていたのだけれど、
なぜ杉山知子さんとの二人展なのかについて、私にはとらえきれてないことを挙げられていた。
それなら藤本さん自身が構成されたこの会場から、意図されたことをもっと感じ取りたくなった。

会場に入って、最初に目にする杉山さんの絵画作品。
前回来たときに、わっと感じたのがこの場所だった。
その印象を撮ったときに、カメラのバッテリーがなくなっちゃったけど。


おふたりはC.A.PというNPO法人の共同アトリエ、CAP HOUSE の同居人で、
藤本さんは杉本さんのアトリエで開かれるミーティングで彼女の作品を目にしながら、
自分の作品との共通点があると思ったし、お互いに影響し合っていると感じていたそう。
会場はそのアトリエの雰囲気がそのままが移動していて、
互いに呼応する作品が寄り添うようなかたちで展示されているのが伝わってきた。
特に杉山さんの小さなボウルを描き続けた《sosogu utuwa》というドローイングや、
そこから派生した油絵やアクリル画を時系列に追って行くと、
その変遷の流れの中に藤本さんの存在を強く感じる。
逆に藤本作品で、陶器な皿の中で小さな陶器のオブジェクトを転がして音をつくる作品、
《one hundred roundings》《one hundred strechings》《one hundred pushings》は、
杉山さんとの交流があったからこそ、あたたかみが加わっているんじゃないかと想像していた。
まだまだ見過ごしていることはありそうだけれど、
前回よりも、より作品に入り込めたように思う。
同じ展覧会に通うのもいいものだ。