森村泰昌のアート

通勤の行き帰りに、iPodで4月30日放映分の「新日曜美術館」を見る。
スペインの宮廷画家ゴヤが描いた魔女の絵がテーマ。
現在東京都美術館で開かれている「プラド美術館展」にも『魔女の飛翔』が出品されている。
私はこのあたりのバロック調の絵画は苦手だけれど、
「魔女」の絵に込められたゴヤのテーマを読み解いていく番組は面白かった。


そしてゲストとして森村泰昌氏が出演されていた。
森村氏はゴヤの銅版画『ロス・カプリチョス』のパロディ作品
『ロス・ヌエボス・カプリチョス』を2004年に発表している。


(作品の一例。それぞれの作品が風刺していることを読みとると面白い。)


現代アートの類いもあまり好きになれなくて、
とくにパロディものはなんの意味もないと考えていた。
でもパロディの方を観ると改めて本家の作品を再認識することになるなあ。
蓄積してきた絵画に関する知識が、やっと今紐解けるようになった感じがする。
先日観た「大阪市立近代美術館(仮称)コレクション展」の森村氏のゴッホの自画像では、
ゴッホに扮した森村氏自身がアートになっている。
作品の色や筆使いを真似て肌に直接塗られた絵の具をじっと見つめながら、
風化しすぎて消えかけていた巨匠の魅力を探そうとした。


森村氏の他の作品がみれます↓
http://www.morimura-ya.com/gallery/index.html