《浜松市立秋野不矩美術館》

設計:藤森照信+内田祥二
竣工:1997年

なにかと話題の藤森建築。
やっぱりきちんと訪れてみなきゃ、なんとも言えないなあと思い、
浜松駅で下車し、地元の遠州鉄道で終点の西鹿島駅まで北上。そこからバスに乗り換え。
天竜川を渡り、坂道を登って現れた建物は、思っていた以上に心地よいところでした。
私が訪れたときは丁度幼稚園の遠足と重なっていて、その雰囲気も良かったのかもしれません。



第1ホール。バーナー焼きの柱と梁。



階段を見上げる。ルーバーからの光。



第2ホール上部。



テラス。



テラスの手摺は削岩機(!)で凹凸をつけ、曲面ガンナで仕上げたそう。


ここの美術館は靴を脱いで観るのが一番の特徴だと思うのですが、
まず入り口でスリッパに履き替え、1階の展示室ではそのスリッパも脱いでまわります。
足が冷えないかと心配していた大理石が敷かれた展示室は、意外とあたたかみがあったのに驚き。
視覚だけでなく感触の面からも、秋野不矩さんの絵画の世界と同調している印象を受けました。
いろんなテクスチャーを用いながらきれいにまとまっているのも好きです。
でもなぜか軽いなあとも感じてしまうのはどうしてなんだろう?
年月が経てば重みが出てくる、なんて簡単な話ではなさそうなんだけどな。


藤森流 自然素材の使い方

藤森流 自然素材の使い方

設計や施工のエピソードが面白かった。
こうやって種明かしをしちゃうのも、軽く感じられる要素のひとつなのかな。