スティーヴ・ジャンセンコンサート 'Slope'（めぐろパーシモンホール）

とても素敵なオープニングだった。
会場の照明が徐々におとされ、３音のフレーズを繰り返すシンセが段々音量を高めていく。
そこに弦の４重奏が重なる。
それはまるで日が暮れていく情景を音色に写しとったかのようだった。
前半の第一部はアルバム「Slope」からほとんど全曲を。
期待していたよりは、アレンジが少なかったのが残念。
ゲストの小山田圭吾さんのギターや高木正勝さんのキーボードが効いていたらもっと楽しめたのに。
私は後半の[Swimming In Qualia]と題された第二部の方に聴き入っていた。
パンフレットによれば、東京都写真美術館の「スティル／アライブ展」に出品された伊瀬聖子さんの映像作品の曲だったそう。
25分間静かに淡々と続く曲に、即興的な要素も加えて演奏された。
舞台のスクリーンには伊瀬さんの有機的な匂いのする作品が映し出される。
（同じ作品の短縮版がこちらでみられる→http://www.samadhisound.com/videos/extracts_from_swimming_in_qualia_visuals_by_shoko_ise_audio_by_steve_jansen.html）
今回のライブの模様はDVDとして発売されるそうなので、またあの雰囲気が感じられるのを楽しみにしている。

ところで会場だった「めぐろパーシモンホール」もなかなか素敵な姿をしてました。
１階で待っているお客さんの様子も絵になります。
昼間はどんな感じなのでしょうか。

ちなみに伊瀬聖子さんの他の映像を見付けたので貼付けておく。

[追記]
このエントリーを書くときに他のライブ記事を検索していたら、チェロで出演されていた徳澤青弦さんがストリングスアレンジをされていたことを知る。
あのオープニングの素敵な曲は、もしかしたらこの方のだったのかも。
他にどんな演奏をされているのかを知りたくなった。
とりあえずiTunesで聴けるのはこのアルバムのよう。