「ピクサー」展(兵庫県立美術館)

以前HASH BLOGというブログで知った展覧会で、関西にも巡回してきたのを観に行く。


入り口の通路を曲がってすぐにある「アートスケープ」は、大スクリーンのアニメーション。
パステルで描かれたような2Dのスケッチが、次々とイメージの膨らみを持って展開されていくさまが圧巻だった。
技術的には奥行きや動きを与え、効果音を加えていくって作業がなされてるにすぎないのだろうけど、
その思い描く空間を作り上げたいという作り手の気持ちがのびやかに表れていて、素直に楽しいなあと感じる。


「アートスケープ」のあとには、作品のためにつくられたスケッチやストーリーボード、キャラクターの模型などが続く。
実は私はピクサー作品をひとつも鑑賞したことがない。
だから出来上がった作品から遡って製作過程をみるのではなくて、
そこにあるスケッチからどうなるの?どうなるの?っていう興味でいっぱいになって会場をまわってた。
それはエスキースの段階とはいえ、ひとつひとつの要素の強さに惹かれていたからだし、
最初のあの大スクリーンで展開されていた映像が、私の想像力を助けてくれてたからだと思う。


締めくくりには「立体ゾーエトロープ」という錯覚の効果をねらったインスタレーション
少しずつ動きを変えたマケットを並べた円盤を高速回転させ、
それにストロボライトをなんども照らすことによって、コマ送りのように人形が動いてみえるもの。
名前が分からないけど、トイ・ストーリーの3つ目の緑色のモンスターの動きがかわいくて釘付け。
すっかりピクサーの虜になってギャラリーを出てきたのだった。