『川合健二マニュアル』の藤森評!

アセテート編集者日記によると『川合健二マニュアル』の書評が毎日新聞に掲載されたとのこと。
評者は藤森照信さん。
↓ネットでも記事が読めます。
http://mainichi.jp/enta/book/hondana/news/20080113ddm015070136000c.html


私も出版予告を知ってから楽しみにしていた本。
去年の11月終わりに手元に届いてちらちらと読んでいるのだけど、まだ読了できていません。
でも川合さんという人を少しずつ読み解いていくのはとても興味深いことです。
何度も書いてるけど、川合さんについて知らない方は前述の藤森さんが書かれた『原・現代住宅再見』をのぞいてみましょう。

藤森照信の原・現代住宅再見〈2〉

藤森照信の原・現代住宅再見〈2〉

この川合邸のところを読んで、なんなんだこの設計者は!って思いませんか。
同じ学校出身だというのも私が気になった理由かもしれませんが、卒業後いったんは酒造業に就きながら、
また改めて独学で自分の道を切り開いていかれるところが頼もしいのです。
そして独自の勉強法や仕事の着眼点を独特の語り口で話されているところも面白いし。
その川合さんの生き様が結晶化したのが《川合邸》ということになるのでしょうか。
どうしてあの外観であの構造なのか、そして立地条件なんかも含め、川合邸について紐解くと、
川合さんがとても現実的で合理的な思考の持ち主であったことを教えられます。
アセテートの本は通販以外だとなかなか手に入りにくい(=中身を試し読みできない)のですが、
こちらのサンプルページでぜひ検討してみてください。
http://www.acetate-ed.net/bookdata/008/sample/sample.html


ちなみに同じアセテートから出版されている『文象先生のころ 毛綱モンちゃんのころ』もおすすめ。
http://www.acetate-ed.net/bookdata/006/006.html
山口文象のモダニズム、毛綱毅曠のポストモダンという2部構成が絶妙。
決して表街道だけが素晴らしいんじゃないよっていうことを感じさせる。
まるで編集出版組織体アセテートそのもの。関西を離れてしまっても、陰ながら応援しています。