「アルベルト・ジャコメッティ」展(兵庫県立美術館)

細長いブロンズ像で有名な作家の展覧会。
いつも各地の常設展で2・3点みかけるような形で触れ合ってきたように思う。
うろ覚えだけど確か南仏の現代美術館では、ミロと共にたくさん並んでいたような…。
今まで強烈な印象を与えられていたのに、そのわりには作品への理解が浅いなあというのを、
先日の「新日曜美術館」を観ながら感じていた。


会場は4部構成。

  1. 初期/キュビズムシュルレアリスムを経て
  2. モデルたちーディエゴ、アネットを中心に
  3. ヤナイハラとともに
  4. 空間の構成と変奏ー人物、静物、風景、アトリエ


「見えるものを見えるとおりに表す」というジャコメッティの表現をどこまで感じられるのか、
正直頭を抱えながらの鑑賞だった。
あとで図録の中にある実存主義を踏まえた解説を読んで、少し分かってきたような感じ。
とにかく作り手がなにを思っていたのか、掴みきれないまま出てきてしまった。
でも作品のカタチや色からは、静かで思慮深い感じが伝わってきて、
これらが並ぶ会場の雰囲気をとても気に入った。兵庫県美の空間とよく合っていると思う。
招待券をいただいていたので、またもう一度訪れるかもしれない。


企画展を出る頃には閉館間近だったので、常設展には行けず。1階のショップに寄る。
立ち読みした「芸術新潮」のジャコメッティ特集は分かりやすそうだったけれど、

芸術新潮 2006年 07月号 [雑誌]

芸術新潮 2006年 07月号 [雑誌]

なんとなくその軽さが気分ではなかったので、図録だけ購入する。

装丁がさりげなく凝っていた。裏表紙の鈍い赤色がきれい。


1階のカフェが閉館後も30分(6時半迄)開いていたので屋外の席で図録を読む。
途中だんだん暗くなってきて雨もぱらついてきた。
空がどんよりとしている。


そういえば兵庫県立美術館で「ピクサー展」があるという情報はきいていたのに、
HPのスケジュールに載っていないと思ってたら、このページにあった。
http://kobe.qlep.com/pixar/
よく読ませてもらっているHASH BLOGに森美術館での感想があって、
私も関西での展示を観ておきたくなった。
http://hash-blog.jugem.jp/?eid=413