内藤廣『建築的思考のゆくえ』

作者: 内藤廣
出版社/メーカー: 王国社
発売日: 2004/06
メディア: 単行本
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内藤氏の著作を読むと自分の価値観はどこにあるんだろうってとまどってしまう。
国内でいえば伊東豊雄さんや青木淳さんの建築に興味がそそられるのだけれど、
そことは違うところに内藤さんはいる。
建物も実際に２件しか観たことがないけれど、どちらも今の華やかなところからは遠く、
どちらかといえば鈍重ささえ感じられる。
でも揺らぎない信念のもとにつくられていることがよく分かる。
時流の動きには媚びない強さ。それよりも念頭に置かれるのはその土地の風土。
私自身の生き方を考えると、内藤氏の建築に惹かれるのは当然のことなのかもしれない。

若い頃の内藤氏が吉阪隆正氏に教えを受けられていたのは以前の講演で知っていたけど、
http://d.hatena.ne.jp/syn_chron/20060520
山口文象氏とも交流を持たれていたんだなあ。
影響を与えている面々もまさに内藤氏の世界だ。