《ベルナール・ビュフェ美術館》



設計:菊竹清訓建築設計事務所
竣工:1973年


全体の構成がいびつな感じがするなあと思っていたら、2回増築が行われているらしい。
その最初の増築部分と思われる、吹き抜けのまわりに2層の回廊があるふたつめの展示室が良かった。
(作品が並べられていたので写真は撮っていないけれど)
その展示室の入り口は上階にあり、
入っていくと吹き抜け部分にトップライトから光が降り注がれているのを目にする。
近付いて回廊から顔を出すと、吹き抜けの中に白いスロープがあるのに驚く。下へと続くスロープ。
表参道ヒルズだったら、あの端に寄せてあるエスカレーターが吹き抜けの中心にあるような感じ?
もちろんヒルズの回廊にはスロープになっているという違いはあるけれど)
あまり洗練されているとはいえない構成になっていると思った。
でもこのスロープは光に包まれて輝いているようにも見えて、
実際歩いてみると、光の中をふわふわと移動しているように感じたのだった。
設計者がやりたかったことを強く訴えられたような気がする。



展示室の端にひっそりと設えられた休憩室。



ふたつの美術館の途中にある吊り橋。